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【東京芸術劇場】『SMOKE』(2019) 感想

ミュージカル『SMOKE』を観てきました!韓国の創作ミュージカルが日本で上演されるだけでも嬉しいし、キャストの皆様の豪華さ!濃密な2時間弱を過ごすことができました。

★6月15日(土) 13時 東京芸術劇場 シアターウエスト K列

本作は、実在した韓国の詩人である李箱(イ・サン、이상)をモデルにしたミュージカルである。彼は、戦争中、日本に収容され、日本で亡くなった。作品ではそれらはあまり触れられていないが、「日本で上演される」ことの意味は、思っていたよりも大きいと感じた。

劇の始まりは、「超」が出てきて、創作に苦悩する様子が描かれている。凡人とは違うからこそ天才なわけで、世間一般に自分の芸術が理解されない苦しみがありありと伝わってきて、とても辛かった。そこから度々出てくるタイトルの「煙」「鏡」について、観終わった後、演出の意味が理解できてストンときた。これは複数回観て自分の解釈を深める、私が大好きな作品!

そしてキャストについて。今回は「超(チョ)」=石井一孝さん、「海(ヘ)」=藤岡正明さん、「紅(ホン)」=彩吹真央さん。このお三方で2週間弱しか公演しないのはもったいないと思うくらい、素晴らしい舞台だった。歌は本当にお上手で、「マイク必要なの?」と思うほど、会場を響き渡らせていたし、3人での歌のハーモニーも素晴らしかった。DVD発売は決まっているが、CDをぜひ出して欲しい。

7月から浅草九劇にて始まる「SMOKE」とはキャストが違うので、各登場人物が持つ意味合いが変わるんだろうな、と思うととても楽しみ。特に「紅」、彩吹真央さんはかなり母性感が出ていた紅だったけど、浅草版では紅と海はより年代が近くなるから、違う感情が出てくるのかなと思うと楽しみ!